ソーラー給電カメラ(2)

独立したソーラー発電では、接続する機器の①消費電力がいくらになるか?②無日照日数を幾日に想定するか?③バッテリー容量はどれくらいかを選定④何Wのソーラーパネルが必要か?⑤充放電コントローラーの選定。

①カメラの消費電力は
FI9900EPの消費電力は稼働状況により変化し、max4.7W  min1.9Wになる。
1.9WではLive映像をキャプチャーしているだけの状態と言える。又このカメラには暗視用のIRライトが装備されており自動・マニュアル・スケジュールの設定が可能になる。概ねIRライトの消費電力は2Wとのメーカー報告でした。max電力4.7WからIR電力2Wを差し引くと2.7Wになりmin1.9Wとの差0.8Wが録画消費その他との見当がつく。
これらの事からIRがOFFでは2.7W、ONでは4.7Wと考えてみる。
昼間 2.7W×12時間=32.4Wh(IRライトoffの)                 夜間 4.7W×12時間=56.4Wh
合計消費電力88.8Wh/日になる事が想定できる。

②無日照期間担保
(無日照担保日数が「4日間連続する」確率は、15%程度あります)
無日照を4日間に設定して継続給電を可能にするには88.8Wh×4日=355.20Wh(=29.60Ah)を給電できる能力が必要。
(無日照担保日数が「3日間連続する」確率は、30%程度あります)
無日照を3日間に設定して継続給電を可能にするには88.8Wh×3日=266.40Wh(=22.20Ah)を給電できる能力が必要。

③バッテリー容量 12V
355.20Wh÷12V=29.60Ahの容量が最低でも必要になるが、これではバッテリーが完全に放電してしまうことになる。4日の無日照を克服する為には、355.20Whの放電が50%(放電深度)程度になる事が望ましい。従ってバッテリー容量は満充電710Whほどが想定され12Vバッテリーでは710WH÷12V=59.16Ahになる。
60Ahのバッテリーとなる大がかりになるので50Ahで考えてみると、
29.60Ah÷50Ah≒59%になり放電深度59%が15%の確率で発生する事になり
又、無日照3日を想定した場合266.40Wh÷12V=22.20Ah、22.20Ah÷50Ah=44.4%が30%の確率で発生する安全圏になる。
・・・50Ahのバッテリーにして放電深度59%が15%(無日照4日)の割合で起こり得ることを前提にする。

④ソーラーパネルは
日々の発電に必要な電力は消費する88.8Whを補う事で足りことになるが、無日照4日を経過した放電震度59%を回復する発電量が必要になる。
50Ahの放電深度59%は、29.60Ah×12V=355.20Wh・・・1日では355.20Wh÷5.4H/日=65.77W・・・発電損失15%を加味すると65.77W÷0.85=77.37W・・・100W パネルが望ましい。
(九州地区の平均日照時間は5.4時間になっています。)

⑤充放電コントローラー
チャージコントローラーは基本性能をA(アンペア)で区分します。
ソーラーパネル側の発電電流値5.41A((最大動作電流値)とバッテリー容量とのバランスを必要とします。
ソーラーパネルからの出力電流を制御できるMPPTコントローラー10A仕様を選定
・MPPTコントローラーではパネル電圧18.5V×5.41Aを14V (バッテリー充電に必要な電圧)×7.14A(-若干の変換ロス)に変換してロス△15%として85W・・・85W×5.4h/日=459WhでOK

無日照4日の355Whを1日で補うに十分なオフグリッドソーラーシステムになる。